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エレベーターは、存在しない3階より下を表示していた。
地下4階には
通路を挟んで、左右に6室、1番奥には厚さ5センチの鉛で覆われた20畳の独房がある。
『この工事を請け負った男性が、首を傾げながら……何に利用するんですか』
と尋ねてきた時、『悪魔を監禁する為』と冗談半分に答えたが、
まさか、実際に利用する事になるとは……。
北條豊が誰とは無しに、ぽつりと呟いた。
秘密にこの工事を請け負った人は、不幸な死を遂げている。
故に、
この地下の存在を知る者は、いない。
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