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「先生つまらないんですけど!!」
「は?」
さっきの会話を思い出す。
ふざけるな。ったく最近のガキは生意気なことばっかり言いやがって。つまらないんだったら出てけ!
4時間目の授業を終えた俺は足早に職員室へと向かった。
勢い良くドアを開け思いっきりドアを閉めてやった。
「あら、章吾先生どうしたんですか?」
話しかけてきたのは体育の佐々木先生だった。結構美人で生徒からも評判が高い先生だ。しかし、佐々木は息子がいる。そう、さっき私をおちょくってきた生徒だ。だが、最近離婚したという噂も聞いたことがある。
「あんたの息子のせいだよ」とはさすがに言えなかった。
「最近ストレスでも溜まってるんじゃないですか?」
佐々木は心配そうに俺の顔を覗き込む。
「そうかもしれないです。」
引き出しから煙草を取り出して適当に相槌を打つ。
「そういうときは、飲むのが一番ですよ。」
そういうと、佐々木は鼻歌を歌いながら職員室を出て行った。
飲むのねー。残念ながらそんな暇ないです。と心で言って、ベランダに出た。外は清清しいほどの晴天が広がっていた。
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