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雨が激しく降る日は、あんまり良いことがないんだよな…
昔っから…
トボトボ雨に打たれながら、歩いていた時だった。
前から同じ年くらいの男が傘をささず歩いて来た。
悩んでいるような表情
この世界の皆は、ほとんどの人が悩みを抱えているんだなって思って悲しくなった。
すると、僕は、とんでもない物を見てしまった。
僕との距離が近付いた時だった…
いきなり、その男は、ナイフを取り出し た。
そして…
『財布を出せ!』
『……え!?……』
『は…はやく!ださないと殺すぞ!』
『……少し冷静になれ……何がそうさせてる?……』
彼の目にうつる悲しみを僕は感じた。力になれないだろうか…殺されるのは構わないが、せめて彼のために何かしてやれないだろうか…
『そんな事は、どうでもいいだろ!』
『…良くない…相当な事があって…こんな事をしているように…見えるんだ……』
『……関係ない事だろ…お前は命が今危険にさらされてるのに、なんで冷静でいられるんだ?』
『そんな事はどうでもいいだろ?と返しておこうか?…(微笑)君も話したら、話そうか?とりあえずしまえよ。そのナイフ…誰かに見られて通報されっぞ…人の通り少ないとこだけど、何処で見られるかわかんないじゃないか』
男は思った。コイツは余程の馬鹿だと
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