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同居
『良かったら僕んちに住みなよ。その方が家族達も安心して暮らせるだろうし、取り立ての酷い仕打ちにやられなくていいだろう?』
『お前って…お人よし?俺はお前から金を巻き上げようとした悪者だぞ?しかも顔に傷をつけたんだぞ?』
『来喜くんは…悪者なんかじゃないよ。それに、こんな傷すぐ治るし、知ってる?この世に本当は悪者なんかいないはずなんだよ。環境がいけないだけでさ』
『……本当に…いいのか?どうしてこんな俺に、優しいんだよ。(泣)』
『いいに決まってるじゃないか……僕ね。もうかれこれ…十年くらい一人でここで暮らしてるんだ。父も母も孤独な二人だったから親族とか居なくってさ…寂しいんだ。よく彼女が遊び来たりするけど、一人になると色んな事を思い出して…悔しくなったり…寂しくなったりする。…君は大変な目にあってるけれど、家族が二人も居て羨ましいよ。大切にしなくちゃ、僕が何故来喜くんに優しいか、それに理由って必要かな?あるとすれば、心がそうしろって言ってるからかな?』
『そっか…本当に連れて来るよ?』
『あぁ 連れておいで』
『本当に(号泣)アリガト』
『連れてくるとしたら、出来るだけ早くしたほうが、いいかもね。ラッキー・・・何処にすんでるの?』
『隣町・・・ここには、電車できたんだ。』
『じゃあ・・・荷物は、なるべく少なくして二人をいっこくも早く連れておいで』
『あぁ・・・わかった・・・』
そう、言って、ラッキーは、駅に向かった。そして、僕は、近所のデパートで布団3つ購入した。
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