第一章

7/10
前へ
/15ページ
次へ
でも一向に賢斗さんはあたしに真梨さんのアドレスを教える気配なんて無くて。だからあたしのアドレスを書いた紙を賢斗さんに渡した。 それからあたし達はメールをするようになった。それが全ての始まりで、きっかけ。 でも、女子高生のあたしにとってメールなんてただの日課みたいなものだった。 けれど賢斗さんとのメールだけは他の人たちとのメールと何かが違ってた。明らかに。 でも何が違うか分からなかった。 関係はメールをする度に、少しずつ動いている気がした。はっきりと変わったのはあたしがメールを送ったあの日から。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46人が本棚に入れています
本棚に追加