12人が本棚に入れています
本棚に追加
※住所等細かいことは気にしないでください笑
ピンポーン
「はーい!」
カチャ
「あら、いらっしゃい。」
優しい笑顔で二人を出迎えたのはヒューズの妻、グレイシアだった。
「とりっくおあとりーと」「トリックオアトリート♪」
「はいはい、待っててね。」
棒読みするエドとノリノリのアルを見て彼女はクスクス笑って中に入った。
戻ってきた彼女が抱えていたのはカボチャパイ。
「誰か来ると思って焼いておいたのよ。よかったら食べて。」
「うわぁうまそう!」
温かいパイを受け取りエドが声をあげる
「兄さんってば。」
ドアが閉まるとアルはため息をはく。
「あーんなに乗り気ぢゃなかったのにねぇ。」
「だって見て見ろよお前!これすっげぇうまそう」
「はいはい、僕の代わりにちゃんと食べといてよ?」
その言葉にエドは我にかえる。
そうだった。
鉛の体の弟はこれを味わうことは出来ない。
だから気分だけでも楽しもうと…。
「…しゃぁねぇ。付き合ってやるか。」
「ん?なんか言った?」
「いや、別に。」
ボソッと呟きエドはアツアツのパイを口に入れた。
カゴの意味ないじゃん
とアルがつぶやいた。
最初のコメントを投稿しよう!