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ほとんど動かない右手。
傷だらけの左手。
力強く抱き締める俺にヨコは抵抗なんて出来ない。例えしても俺の力には適わない。
雛「ヨコ、ごめんな…」
抵抗出来ないお前にこんなことするのは最悪だよな。
横「見られたくなかった」
今まで俺のなすがままになっていたヨコの手が動いた。
振り払うわけでなく、ヨコは俺にしがみつく。
雛「えっ…?」
横「あんな所…お前にだけは見られたくなかった」
目に焼き付いて離れない。
ヨコが殴られている光景…
凄く苦しくて辛かった。
横「頼むから泣かないでや…」
泣かないで?
いつからやろ…ヨコに言われて自分が泣いている事に気付いた。
横「ヒナ、俺が殴られているのもこの右手もお前のせいじゃない。お前には関係ないんや」
雛「おん…」
お前はいつもそう言って俺が自分を責めないようにしてくれるよな。
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