1人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
なんの飾り気もない真っ白な部屋。
四年前に閉じ込められたきり、外に出られない。
時々私を襲う激しい身体の痛み。
外に出られないから誰かが会いに来てくれないと誰にも会えない。
時々来る友人は沢山の楽しい話を聞かせてくれた。
でも私はその話を聞いている心の奥でいつも虚しさを感じた。
娘の梨奈もお母さんと時々来てくれた。
旦那は来る筈がない。
もう離婚したんだから。
でも彼氏はいる。
仕事で忙しいとは言いつつ、合間を縫って会いに来てくれた。
元気になったら海に連れて行ってくれると約束してくれた。
だから絶対に病気なんかに負けんなって。
だから私は頑張れる。
猗希(アキ)がいてくれるから。
どんなに辛くても頑張っていける気がする。
最初のコメントを投稿しよう!