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「羨霊はあくまでも成仏の直前の状態だから、まだ霊としての意志は残ってるの」
ボール…………基、羨霊は男の目の前で一旦止まると、ゆっくりと消え入るように男の体内へ入っていった。
「もし羨霊が成仏する前に悪霊とかと接触してしまうと……」
男からどす黒いオーラが湧き出る。
「悪霊は羨霊を取り込み、力を拡大させちゃうの」
冷助は唾を飲んだ。
さっきまでは特に何も感じられなかった男から、今はとてつもない何かが冷助の肌にぐさぐさ伝わっていた。
「羨霊を取り込んだ状態での……覚醒……」
男は……悪霊は狂戦士のような目をして笑っていた。
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