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暗い暗い森をチータはものともせずに駆けていく
チータの瞳が映す景色は真昼のそれと変わらない。
やっとの思いでマイのいる部屋の前へとたどり着けばカーテンは閉まっている
マイの声も聞こえない。
「マイ…」
マイとの間にあるのはたった一枚の薄い冷たいガラスだけ
それを超えた先にマイはいる
けれど、チータはガラスを割ることはできなかった
音でマイを怖がらせてしまうかもしれないと考えたのだ
チータは朝までガラスの前に座りこみマイを待つことにした
風の神はしゃがみこむチータをじっと見つめていた
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