-第2章/[キスとその後]-

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え?それは俺だけ? ……まぁいいや。 とりあえず、半デート気分の学校案内は、もうほとんどが終了。 あとは寮に帰るだけだが…… 「…玉青、いつまでくっついてる気だ?」 「司くんが望むなら…ベッドのN「それは勘弁してマジで!」」 ベッドにまでついて来られたら、堪ったもんじゃない。 「そうですか…残念ですね…」 「いや…本気で残念そうな顔して言うなよ…」 苦笑いをしながら玉青にツッコむ。 ……何だろう、俺のキャラがツッコミ担当になっている気がする。 まあそんな事は置いといて、時間はもう午後5時半。 俺達は「いちご舎」と呼ばれる宿舎に到着した。 そして、その場で気付く事が一つ。 「……なぁ、渚砂は?」 「さぁ…?見てませんね…。もしかしたら、もう部屋にいるのかもしれません」 「…俺ちょっと探してくる」 心配だと思って、渚砂を探しに行く。 …友達だからな。 そんな事を思うと、少しにやける。 …変な意味でじゃないぞ? そう思いながらしばらく走れば、ミアトルの服を着た生徒を見つける。 「ん…あの人に聞けばわかるかもな」 呟きながらその人に近付き、肩を叩く。 「あの~…すみませ…ん…」 肩を叩き、振り向いた相手に言葉が途切れる。 「あら…司じゃない…♪」 「し…静馬…さん…」 焦りながら相手に返事を一つ。 …余計な人に会ったな、俺。 「まさかこんな所で会えるなんて…ね、深雪?」 「えぇ…そうね」 静馬さんが「深雪」という名を出せば、後ろから黒に近い青色の髪をしたミアトル生徒が歩いてくる。 「さ…一緒に帰りましょ、司」 嬉しそうに腕に抱き着きながら、いちご舎に向かって歩きだす静馬さんと深雪さん。 「あ、いや、その、俺は渚砂を「渚砂さんなら、もう寮に帰ってるわ」…マジですかい…」 「もぅ…私にも構って?司…♪」 腕と体を抱き寄せながらアプローチを掛けてくる静馬さん。 それとは対照的に、冷静に俺と静馬さんに接する深雪さん。 …前に誰かから仲良いって聞いたけど、不思議だな…。 そう思いながら静馬さんを見れば、視線に気付いたのか微笑む。
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