-第2章/[キスとその後]-

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「どうしたの…?」 少し悩ましい声で、司に聞く。 …やめろ、そんな声で質問するな。 「いや…何もねーです…」 「そ…ならいいわ…♪」 「………」 それでも離れない静馬さんと、その光景を冷たい目で見る深雪さん。 …深雪さん。目が冷たいですよ、目が。 相手の視線に苦笑いで答えている内に、いちご舎に到着。 「5時50分…ギリギリセーフね?深雪」 「どこかの誰かさんが会議をサボらなきゃ、もっと早く帰れたのだけれどね?静馬」 「…………」 俺を間に口論をする2人。 …あぁ、早く部屋に帰りたい。 せっかく個室に入れたのに…。 まだ荷物整理もしてないし…。 「ま…まぁ…早く寮に入りましょうよ💦シスターに怒られますから💦」 「そうね…♪」 「そうしましょうか…」 2人の間に入って止めれば、2人とも口論を静止した。 …てゆうか今、深雪さんが笑顔になった気がするんだけど…気のせいかな? そう思って深雪さんの顔を見れば、少しだけ微笑んでいる。 そして視線に気付いたのか、深雪さんがこちらを向く。 「どうかした?司くん」 気のせいじゃなかったのか、優しく微笑みながら答える深雪さん。 …正直、一瞬綺麗だと思った。 「いや…何も…」 「ふふ…そう…」 「…………」 深雪さんに独占されたのが面白くないのか、さらに静馬さんが抱き着いてきた。 ……これから心配だな、俺…。 心でため息を付きながら、俺達は寮に入った。
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