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「おやすみ。」
もう少しこの癒しの時間を堪能したかったけど…
明日も仕事だし…
貴方に無理はさせられない。
最近忙しすぎて全く僕達の甘い時間がないけど…
我儘なんて言いたくない。
無言で隣に横になる貴方に寒くないように布団を掛けて、電気を消す。
今日は満月だから…
月明かりでイツモより明るい室内。
「おやすみのキスは無し?」
寝てると思ってた貴方からの声に、自然と笑顔になる。
「起きてたの?」
貴方の方に体の向きを変えれば、いつの間に体制を変えたのか…
コッチに向き直してる貴方と向かい合う形になる。
優しく微笑む貴方の手が、僕の顎を掬う。
「おやすみなさい…」
唇が触れる瞬間に、呟けば…
一瞬貴方の動きが止まった。
触れるだけの優しいキス…
そぅ思ってたのに…
おやすみのキスって言われたのに…
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