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「"紗杞(さき)"は捺乃(なつの)の使ってる偽名なんだよね?」
「‥‥」
「やめたって教えてくれたの、嘘じゃないの!?」
「ごめん。瀬津(せつ)、わかって。やめられないの」
捺乃(なつの)は切なげな表情をして行った。
午後6時、新宿駅近くのカラオケボックスの中に亜樹斗(あきと)と穂高(ほだか)はいた。
「亜樹斗(あきと)って呼んでいい?」
「‥‥構わねぇけど」
「私は藍祢(あいね)って呼んで」
「あぁ。わかった」
「今日穂高(ほだか)に無理矢理連れて来られたんだって?」
「あいつんなこと喋ったのか」
「ごめんね。私が話したくて穂高(ほだか)に頼んだんだ」
藍祢(あいね)は少し寂しそうな表情をして言った。
「あれ?同じ学校だったっけ?」
「そう。同じ学校」
「なんで穂高(ほだか)と知り合いなんだ?」
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