それぞれの夜

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「この世界で笑えて生きれるわけないじゃない。わかってよ」 捺乃(なつの)は亜樹斗(あきと)の前から去って行った。 「亜樹斗(あきと)、あんまり一ノ瀬とは関わるなよ」 「穂高(ほだか)いたのか」 「なぁ亜樹斗(あきと)、悪いことは言わないから、一ノ瀬に恋愛感情を抱くな」 「そんなんもったことねぇよ。なんで一ノ瀬に持っちゃいけねぇわけ?」 「あいつは色々とヤバいことに首突っ込んでんぞ」 亜樹斗(あきと)は顔を上げ、穂高(ほだか)の顔を見た。 穂高(ほだか)の目は本当に心配していた。 「‥‥そんなにヤバいことやってんのか?」 「親父が言ってたから間違いないはずだ」 穂高(ほだか)の父親は警視庁警視総監だ。
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