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「暑い…暑い…暑い…」
サトシは相変わらずこればかりだった。
サトシの馬鹿っぽい人間性を見れば読者も理解ると思うが、彼は私立の馬鹿高校に通う1年生。
齢、まだ15歳で有る。
今はその夏休み。
宿題なんかもう有る事自体忘れて、毎日ダラダラと過ごして居た。
母親は夏休みに入ってからアイス片手にテレビを観てる彼しかまだ目撃した事は無い。
特に勉強が出来るわけでも無く、やりたい事も特に有るわけでも無く、かといって不良な立場でも無ければクラスの大人しいグループに居るようなヤツでも無い、なんとも至って「普通」などうしようもないヤツだった。
「サトシ!」
「あっ?」
中途半端な丈のジーパンにTシャツ1枚のサトシは相変わらず夏バテな顔でその声のする方へと振り向いた。
「おぉ…和也」
「サトシおまえ何してんの?」
「和也こそ…何ギター持って…バンドやってたん?」
「あぁ…まぁな今からスタジオなんよ」
「スタジオ?バンドの練習?」
「おぅ、何おまえ暇してるんやったら一緒に来るか?」
うーん
サトシは考えた。
確かに今暇だしそりゃ友達に着いてった方が楽しそうな気もする。
だが母親に頼まれた買い物を優先した方が良いのか…。
だがサトシは軽い気持ちで和也に着いて行くのだった。
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