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「ちょっとカラオケ寄ってたんで」
「カラオケか~、いいね~♪」
私とメイはカウンター席に座った。
「…んで、今日もココで作戦会議かい?」
マムさんは私にコーヒーを、メイにココアを出してくれた。
「はい。私は『ホテルで二人っきり作戦会議』を提案したんですが、なぜか、お姉ちゃんに断固拒否されました…」
「当たり前でしょーが!」
「アッハッハ~♪メイちゃんは相変わらずリノンちゃんLOVEだね~」
私とメイは、近々開催される『武闘大会・デクシオ杯』に出場する。
この大会は、肉弾での戦闘はもちろん、魔法や武器の使用も許可されいて、それらを駆使して戦い合う、伝統ある大会である。
そして、そんな野蛮で危険な大会に出場しなくてはいけない理由が…
「でも大変だね~、2人とも。校長の花瓶を割って、それを弁償するためのお金を得るために大会に出るなんて」
…そう。
学校でメイが私に抱き着いてきて、その反動で倒れた私が花瓶の乗った台にぶつかり………ガシャン!
校長にこっぴどく怒られ、退学の話も出たが、私の担任が校長を説得してくれたおかげで、「弁償をすれば退学は無し」ということになった。
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