第1章 お金と剣術

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「ごめん、ごめん。……マジメな話、2人なら本当に作戦なんていらないと思うわけよ」 「そんなわけないじゃないですか!」 「まあまあ、話は最後まで聞きなよ」 マムさんが真面目な顔つきになった。 「私がお客さん達から集めた情報によれば、例年と違って、今年は出場者数も少なく、猛者も少ないらしいのさ」 「え?ど~ゆ~ことですか?」 すかさず私はマムさんに聞いた。 「先月、皇帝陛下が亡くなったでしょ?そのせいで主催者側である皇族内が色々忙しかったみたいで、先々週まで開催するかどうかの話し合いをしてたらしいのよ」 ん? …ああ、そういうことか。 「つまり、大会が開催される、ここ『帝都デクシオ』から離れた地域に住んでいる人達は、たとえ『開催する』って知っても、大会当日までに着くことが出来ない!」 「…どして?」 メイが頭から?マークを出しながら聞いてきた。 …どうやって出すんだろ?
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