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「ちょっと~、いい加減、手ぇ離してよ~」
「イヤ♪」
私、『リノン・カルファー』は、「カラオケ勝負で負けた人は勝った人の命令を1つ聞く!」の勝負に負けた、その帰宅途中。
「なんで命令が『帰宅中ずっと腕をくみながら歩く』なのよ~」
「それはお姉ちゃんのこと愛してるからだよ♪」
この子は、『メイ・フランス』。
私の通う『儡塩(でくしお)女子高等学校』、通称『儡女子』の後輩で、私の家の近所に住んでる幼なじみ。
昔から姉妹のように接していたため、「お姉ちゃん」と呼ばれている。
だから本当の姉妹というわけではない。
「本当なら、ディープなキスをしてもらうはずだったのに、お姉ちゃんが嫌がるから仕方なく楽な命令を…」
「嫌がるのは当たり前でしょ!私はレズに興味ないの!」
「私はお姉ちゃん以外に興味ないよ!……あと、レズじゃなく百合って言って!」
言い返された。
メイはレズビ…………百合。
つまり、女の子が好き。
といっても、相手が女の子なら誰でもいいってわけじゃなく、なぜか私だけ。
好かれるのは嬉しいけど、それもLIKEまでね。
LOVEは勘弁…。
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