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村の朝は早いんです。それはそれはもうこれでもかってくらい。
感覚がだんだん覚醒してくるうちに、階下から母さんが朝食を作っているであろう包丁の小気味良い音が聞こえてきます。
…僕もそろそろ起きなくちゃ。
僕はベッドからムクリと起き上がり、まだ眠い目をこすりながら大きく伸びを一つ。
さて、荷造りをしましょうかね。
父さんと母さんにはきのうのうちに許しを得たので後は準備するだけなのです。
一応の目的地は首都マイセンの魔王立図書館。
しかし、ケントの村は想像以上にド田舎で、交通手段がなく、電車やバスのある町まで歩いて1日かかるんです。
しかも元々戦闘部族であるダークエルフ族は空間転移のような高度な魔法も使えないのです。
はぁ…メンドクサ…
でも、畑仕事するよりはマシなので我慢、我慢です。
「これでよしっ、と」
荷造り完了。
荷造りの早さに定評のある三年のルークですwwww
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