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「あ!雪!」
「ほんとだ~」
空を見上げると淡雪が街を覆っていた。
イルミネーションに埋めつくされた街が初雪を優しく照らす。
―もうそんな季節か……
ふと信号の先を見ると、見覚えのあるスカイブルーのマフラーに長い髪…
「さ…やかっ!!」
気付いたら思わず叫んでいた。
交差点を行き交う人達が一瞬驚いた顔をして俺を見る。
そしてまた歩きだす。
振り向いたマフラーの女性は化粧が濃くて、彼女とは全くの別人だった。
「はは…アホみてー…」
俺は交差点のど真ん中で俯いた。
そうだよな…
あいつが…清香がこの街にいるわけないよな……
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