愛してるのは君だけ

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すると、いままで黙っていたクラスの人も騒ぎ出してきた。 「貴様ァア!抜け駆けは許さんッ」 「先生!授業もろくにしてないクセに何しようとしてるんですか!」 「サドはお前のモンじゃねーヨ!」 「私以外の人となんて絶対に許さないわ!ちなみに私は先生のも…」 「先生?いくら可愛いからって生徒に手ェ出すんですか?」 「お前みたいなのに総悟はやらん!」 「あら?ゴリラが紛れ込んているわ。追い出さないと」 「お、お妙さ…ぐふぅッ!」 というふうに抗議の声やら銀八の声やらなんやらいろんなものでいつも騒がしい教室が一段と騒がしくなった。 一方、話の中心の人物、沖田は未だ眠いらしく目を擦ったり欠伸したりしている。 そして、ぼそり呟いた。 「うるさい……」 すると、ピタリ騒ぎが止まった。 「ほら、てめーらがギャーギャー騒ぐから」 銀八がそう言うと再び抗議の声があがろうとしたそのとき、授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。 「あ。ま、つーことで沖田くんは保健室にくるよーにね」 「へーい…」 沖田は何も気にした様子は無くいつもの無表情で答えた。 、
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