恋率方程式

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「…そんなに煙草が好きですかィ?」 「…あ?」 屋上には俺と総悟の2人しかいない。それもその筈。だって、今は本来ならば授業を受けていなければいけない時間だから。 総悟が一時間目が終わったかと思えばすぐに教室から出て行ったから何事かと追いかけていったのだが、着いた場所は屋上。何ついてきてんですか、アンタもサボんの?と平然として訊ねてくる総悟になんて答えようかと迷っていたら背中から授業の始まりを告げるチャイムが聞こえてきて、授業始まっちまいましたね、なんて嬉しそうに言ってきたのを見ればもう授業なんてどうでもよくなってしまって。 しょうがねえからサボるわ、そう言ったあとにみせた総悟のにやり顔。 あぁ、一緒にいてほしかったのか。瞬時に理解してしまい、どうしようもなくこの恋人が愛しく感じて堪らなかった。 .
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