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「鳥~は飛ぶからぁ~鳥~なんだ~♪」
イイ曲だよなぁ、と思いながら口ずさむ。
親ちゃんがリーダーのサーターアンダギーの曲。
確か…ヤンバルクイナは飛んだ、だっけ?
……ん?
「ヤンバルクイナって…飛ぶっけ?」
…ヤンバルクイナ…飛ばない鳥だよなぁ…。
気になったら解決するまで探すボキ。
…ぁ、聞いてみよう。
と言う訳で、携帯で電話を掛ける。
2、3回コールすると、
『はぃ、何ですか…?』
オドオドしながら電話に出てくる彼。
「ぁ、親ちゃん、気になる事があるんだよね。」
『気になる事…ですか?』
キョトンとしたような声。
そりゃそうよね。
突然の電話だし。
『ぇっと…つるのさん?』
親ちゃんに呼ばれてハッとする。
いけない、いけない。
用件を忘れてた。
「ねぇ、ヤンバルクイナって、飛ぶの?」
唐突だけど、聞いてみる。
悩んでるのか、電話越しに唸る声。
意地悪してるつもりじゃないけど、想像すると面白いなぁ。なんて思うと、ふいに親ちゃんの声。
『つるのさん、ヤンバルクイナは飛びますよ。』
「…ぇ?」
予想もしなかった答え。
親ちゃん、分かってると思ったのに…
『僕、飛んでるの見ましたし。』
…えぇっ!?
「し、親ちゃ…」
『すみません、ダンスのレッスンなんで、失礼します。』
プツンと切られた電話。
「…親ちゃん…ヤンバルクイナは飛ばないよ…」
苦笑しながらとりあえず図鑑を見ると、ヤンバルクイナは飛ばない鳥でした。
end.
はぃ、ヤンバルクイナは本当に飛ばない鳥です。
ついでに、サーターアンダギー、好きです。←
初BLでこのクォリティー、すみません!
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