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「よし、間に合った」
俺が引きずられて数分後、やっと学校が視界に現れてほっと一息つくノートの友達。その外観は学校というよりも聖堂に近く、円形の青い外壁と、中心に高くそびえる時計台が印象的な場所だった。
校門をくぐった辺りで、見覚えのある後ろ姿を発見した。背が小さい茶髪の女の子。
「あ、ミラだ。おいノート、ミラの所に行って声掛けてやれよ。きっと今頃寂しがってるぜ」
「いや、でも… 」
気まずいムードになった後だし、声掛けづらかったから、俺は躊躇ったのだが、
「いいからいいから。行ってあげなよ」
ノートの友達に背中を押されてしまった。振り返ると彼は笑顔で親指を立てた。グッジョブってやつですね分かります。
こうなったらやってやろうじゃねえか。何しろ俺は、気まずい空気を和ませる方法を知ってるからな。俺はそっとミラに近付いて、後ろから両手で――
「ひゃん!」
ミラの胸を揉んだ。
その後、俺はミラに半殺しにされたのは言うまでもない。一本背負いを喰らい、腹を数回踏みつけられ、呼吸困難に陥ったのだった。
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