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一限目が始まる頃、何人かの生徒は席を離れ、別の教室へ向かう。ルファもその一人だった。
「じゃあ、俺属性違うから隣の教室行ってくる。ノートをよろしくな、ミラ」
「あーい」
ミラはだるそうに返事を返す。
俺は元の体に戻ることしか考えていなかった。そのためにはまず、なんとかして授業を抜け出さなければならない。俺も席を立ち、ルファの真似をしてみた。
「じゃあ、俺も属性違うから――ひぃい!」
ミラに胸ぐらを掴まれた。恐怖が全身を駆け巡る。
「あんたはここにいりゃあいいんだよ。分かったかバカが」
胸ぐらを掴みながら、もう片方の腕でファイティングポーズをとるミラ。今にも殴りかかってきそうな勢いだった。
「はい、わがりまじた」
俺はすでに半分涙目。彼女の命令に従うしかなかった。
やがて教師がやってきて、教科書を開くよう促す。俺はどの教科書を開けばいいのか分からず、隣の席の机をチラッと見た。そして、ここで俺は常識外れの授業内容を理解することになる。教科書の表紙に書かれた文字には、
【中級魔術 雷属性 総合】
と書かれていた。
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