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何とかはい上がれた。
「誰だよ。こんなところに落し穴仕掛けたのは。」
危うく死にそうになる。
今の問題はキキがいなくなり、寝床が無くなった事だ。
夜になるまでに探さなければ、どうしようもない。
言ってるそばから、すぐに建物を見つけた。
そこは、古代ヨーロッパの遺跡を想像させる建物だ。
寝床にしてはでかすぎる。
仕方がないので、その中に入る。
中は一面、砂でできた壁だけに覆われていた。
「誰!」
人のものと言いがたい、声が聞こえた。
足元にアルマジロのような小さな動物がいた。
「気持ち悪りぃーなあ!」
そいつを蹴り飛ばした。
「フッフッ、ハッハッハァ。その程度か?」
途端、アルマジロもどきは丸くなり急速でこっちに転がって来る。
速度は増し、そればかりではなく、こうらにトゲがはえてきた。
「なんだそれは、雑魚が。調子にのんじゃ、ねえぇぇぇ!」
転がってくるアルマジロもどきに蹴りをかまそうとする。
「言っとくが、俺は少年サッカー団に入ってんだよ!」
決まった!
だがその蹴りがかすりもしなかった。
仮にアルマジロもどきは俺の上に飛躍していた。
蹴った勢いが余り、こけた。
そこに、上にいるアルマジロもどきが顔面目がけて落ちてきた。
顔面にアルマジロもどきのトゲが飛び込んでくる。
ぐちゃっ!
顔が潰れ、骨が砕けた音が遺跡に響いた。
死
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