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ザー
しばらく雨の音しか聞こえなかった。
スー
男の子が手をさしのべた
「?」
音羽は疑問に思ったが、すぐに理解し、男の子の手をかりて立ち上がった。
「ありがと」
音羽はお礼の言葉を言う。
そしてまたスーっと今度は傘を差し出した。
「えっ」
音羽はどうしようか迷いながら、結局傘を受け取った。
男の子は音羽が傘を受け取ったのを見ると、音羽に背を向けて、帰ろうとした。
「待って!!」
音羽が男の子の洋服をつかんで言った。
「雨にあたったら風邪ひくよ?」
音羽はニッコリ笑って…
「一緒に帰ろう」
と言った。
やさしい笑顔だったー…
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