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真っ白な雪が空からちらちらと音をたてずに落ちてくる。
ふわりふわりと地におち、雪だるまやサンタを白く染める。
「何これ…」
俺はそれから目をはなさずに、マグカップを二つ持ってキッチンから入ってくる佐藤さんに聞いた。
どうして不機嫌なのかわからないという表情で佐藤さんは答える。
「スノードームだよ。知らない?」
「知ってるけど!」
佐藤さんは俺の目の前にカップを一つおいて向かいの椅子に座った。カップからは甘いにおいがし、温かな湯気がたっている。
「なんで、これ?」
スノードームを指差す。
「嬉しくない?可愛いと思うんだけど」
「お土産くれるのは嬉しいけど…男にこれってどうなわけ」
どちらかというと女の子が喜びそうな物ではないか。
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