理由

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水で流しても落ちなかったのか、コンクリートの隙間隙間に血の跡が残っていた。 地面に膝をついて、その跡を指で撫でる。 実感なんてわかなかった。 だってそうだろ。 昨日まで、隣でばかやって笑っていたあの人が。 赤い血は、あの人の真っ赤な髪によく似てる。  
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