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「うるせーよ、そういう顔だから気にすんな」
俺が少し強めの声で言うと新一はニヤニヤしながら俺の前の席に腰をかけた。
「そんなふてくされるなって、それより妹達は元気か?」
「ああ、お前は最近会ってないもんな」
新一は家も結構近所にあり、昔はよく家に遊びに来てたのだが。
「まぁな、最近は仕事の方が忙しいからな」
新一は母子家庭で母親が重い病気だかなんだかで一人暮らしをしながら少しでも治療費を稼ぐ毎日であった。
「お前もいろいろと大変だからな、学校終わった後に妹達と帰るからそん時にでも挨拶してくれや」
「OK、まぁ妹達三人を男一人で育ててるお前も大変そうだがな、じゃあそろそろチャイム鳴るから戻るわ」
新一は苦笑いしながら自分の席に戻って行った。
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