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「青葉、今日は玉子焼きか?」
俺と琴葉が居間の扉を開くとそこには、ほのかに茶色に染まったツインテールを揺らしながらフライパンを持ったエプロン姿の次女
青葉(あおば)が台所で俺達のbreakfast(朝食)を作っていた。
「あ、兄貴おはよー、今日はスクランブルエッグとパンだよ」
そう言う青葉の持つフライパンの中からバターと絡まり、ふんわりと黄色と少しの茶色を輝かせ良い香りを放つスクランブルエッグ。
その横のトースターからは今焼けたようで、チンッとすこし卑猥なお知らせ音と共に焼けあがり香ばしい匂いを漂わせるパンが出てきた。
「おはよう……お兄ちゃん……」
俺がテーブルに向かうと既に我が家の三女
樟葉(くずは)は肩下まで切り揃えられたツヤツヤな黒髪に日を反射させながら目を擦り、眠たそうにしている。
「おはようクー」
樟葉は我が家を和やかにする癒し系だから俺らはクーと呼んでいる。
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