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素早くセミオートをしまい、もう一度ジャケットの中に手を入れる。
そして手にしたのは手榴弾。
「お前やっやめろこんなところでそんなものを使ったらお前も一緒に・・・・!?」男は銃弾を何発かくらったのに、立っている。
どうやら防弾できるものをまとっているらしい。
「一緒に逝こうじゃないか?ねぇ?」眼鏡の奥の翡翠の瞳が冷たく光り、口元が笑う。
それと同時に、栓を抜いた手榴弾が手を離れ宙を舞う。
「!!!!」窓から見ていた手下たちも思わず目をつぶり誰もが最悪の結末を頭に描いた。
しかし、数秒しても何にも起こらなかった。
おずおずと目を開けると視界は全て白く何も見えない。
「馬鹿者っ!!!!!何をやっている!!煙幕だ!!さっさと捕まえろ!!!」スリ団のボスが金切り声をあげて叫ぶ。
だが、時はすでに遅く翠色のジャケットの青年は姿を消していた。
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