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「なっ・・・・!?お前調子乗りすぎだろう!!!」
普段もけんか腰なのでそんなことを言われると食いかからずにはいられない。
「あんたなんかにかまってる暇無いのよ!じゃぁね坊や。」
そう言って彼が来た道にさっさと進んでいく。
「誰が坊やだっ・・・って待て!!!」と言ったが女は待つわけもなくさっさと走って行ってしまった。
「なんだあの女・・・・口が悪にもほどがある。」
ちょっと顔には自信があったのでそれなりにショックだ。
「まぁいい、あんなくだらない女のこと考えるよりさっさと帰ろう。もう眠い。」と言って走り出すがしばらくして足を止める。
「・・・・?女が一人でこんなとこにいるなんておかしくないか?」確かにあんな華奢な女がこんな廃ビルがほとんどの路地裏になんてそうそういない。
「同業者か・・・?まさかな・・・とりあえずもう会いたくないな・・。」そう呟き、さっさと自分の家へ走り出す。
そう、彼の願いなんて届かないと知ることもなく。
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