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「ブレイン?珍しいなお前が俺との約束にきっちり来るなんて。」大きな音を立てて入ってきた男に冷やかすようにジャスが話しかける。
ブレインとは彼の・・・翡翠色の瞳の青年のコードネームだ。
「うるさい。ただよく眠れなかっただけだ。」と言いジャスが座っている向い側の椅子にドカッと腰掛ける。
相当機嫌が悪いらしい。
「・・・?どうした?仕事失敗したか?」飲んでいたコーヒーをおずおずと下げながらジャスが尋ねる。
「あんなアホスリ団のとこで失敗するかっ。馬鹿かお前は。」眼鏡越しにひどく睨まれる。
「俺はエスパーじゃないからお前が怒ってる原因なんて知るかっ言えっ!!!」逆切れでしかない。
「・・・・あの女のせいでよく眠れなかった・・・。」ぶつぶつと独り言をつぶやきながらスーツの内側から札束を取り出し机に投げる。
「はいはい。お疲れ様でした~。で、次の仕事なんだが・・・・だから嫌そうな顔するなって。」目の前で露骨に嫌そうな顔をしているブレインに自分がかぶっている帽子をかぶせる。
「・・・・・。」ブレインは黙って帽子をとり、床に投げ捨てる。
「あぁ!?テメッ俺の愛用の帽子さんを!!!!」慌てて帽子を拾い上げ手で埃を払う。
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