プロローグ

2/2
前へ
/41ページ
次へ
真っ暗な路地裏を駆け抜ける一つの影。 乱れた息が誰かに聞かれないよう、なるべく押し殺す。 自分の足音以外が聞こえないかと耳を澄ませ走り続ける。 最近立て続けに起きているスリ事件。 その犯人からスリ道具の一部を奪ってきたのだ。 なびく薄い灰色の髪。 銀髪ではない。 翠のジャケットを翻し走り続ける。 その青年は暗い路地へと消えて行った。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

76人が本棚に入れています
本棚に追加