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傷は思ったより浅く完治は早かったが寝ていた分体が重い。
リハビリやトレーニングもやったが本調子とはいかないようだ。
小さな荷物をまとめもうお世話になりたくない部屋を真新しい眼鏡の奥から見回す。
そこへ口をへの字に曲げたジャスが顔を出す。
「おい迎えに来たぞ。本当にもう一度この仕事を受けるのか?」
不安そうに荷物を抱え上げブレインに尋ねる。
「当たり前だ。仕事失敗だなんて俺の辞書にはない。」
ローマにも話をつけてあると言いジャスを置いてささっと出て行く。
「・・・・受けてくれるのは嬉しいが、だけどねぇ・・・死なれちゃこっちの後味が悪い・・・。」
ブレインについて行きながらジャスがつぶやく。
「お前はまた失敗すると思ってるのか?」
声をとがらせながらブレインがジャスに喰いつく。
「そういうわけじゃないが、・・・今回は俺が悪いし・・・。」
自分のリサーチミスをまだ悔いているようだ。
「もうあのことはいいと言ってるだろう。俺たちだって悪かったさ。」
弾痕が綺麗になくなっている赤いスマートカーのドアを開ける。
「だが・・・・・。」言いかけたそのとき。
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