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【・・・・思ったより狭いな・・・。】暗い屋根裏に身を潜め、あたりを見渡す。
しかし暗くてよくは見えない。
そこは路地裏にあるコンクリート作りのさえないビル。
連続強盗犯のアジトらしい。
昼間、受け取った電報には、金を取ってくるだけでいいと書かれていた。
しかし、逃走ルートの確認に書いてあった場所に行くと、変なゴロツキが多く確認さえ困難を極めた。
【たっく・・・何が奪ってくるだけでいいだっ・・・。】屋根裏から下の様子を窺いながら思う。
「今は下に誰もいない。チャンスかな?」と言い下に飛び降りる。
中は荒れていて、あちらこちらに銃弾の跡がある。
なるべく手早く仕事は済ませたい。
彼はどちらかというと、戦いは好まず作戦で全てなんとかしてきた。
まぁたまに敵に見つかることもあるが、戦いを好まないからと言って弱いわけではない。
右太もものベルトには愛用の銃、9mmセミオートが黒く光っていた。
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