人差し指

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アーシェわ右の手の平を差し出すと、その空間が歪んで、万華鏡のようにキラキラと光った 次の瞬間にわ包丁のような刃物を持っていた 「それが君の『能力』… キッチンから持ってきたのかな?」 アーシェわ、「くっ」と苦い表情を浮かべた 「使い慣れない物を持っても戦力にわならない…  君にわこれで充分」 と言って人差し指を立てた その指がみるみる鋭利になり刃物のようなものに変わる… アーシェわ気合いを込めて刃先を突き立てたが、なんなく武器を叩き落とされてしまった 「…安らかに眠…」 言葉を言うか言わぬうちに、アーシェの突き出す手の先が先程のように光り、ダークスーツの男わ消えてしまった… ………… いままでいた場所とわ別の場所…とどめをさそうとした人差し指わ空を切った 「…くそっ!!ありえねーわ」 今そこは空中…空の上だった 「『受けとる』ことも『送る』こともできたなんてなぁ…こりゃいっぱいくわされたな」 胸のポケットからタバコを取り出すと最後の一本が残っていた 「空での一服も悪くねぇか」 愛用のジッポを取り出すが火を付けたくても落下の勢いの風が強すぎてつく訳がなかった 「タバコも吸えねぇかっっ―――」 ダダダダ、ガラガラと木造の屋根を突き抜け床に叩きつけられ気を失った…
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