気まぐれ詩②

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【弓矢】 口から出でた羽が射す その先になるのはハートの的 ただの板にしか見えないその肉色は トストスとその鏃を受け止めていく 嗚呼 痛そうだ 嗚呼 悲しそうだ それでも無情に放たれる錆銀は 知らぬフリする火山の様に 雨のやまない練習場で 何故もそんなに芽を摘む必要があるの? ねぇ 少しは的の気持ちを ねぇ 的はそれなりの覚悟があっても... 痛いものには変わりない 無言の奥底 目は虚ろ 的からは赤い雫が垂れる もう いいでしょう。 それくらいでいいでしょう。 時間になった 練習は終わり さぁ 明日もまた...
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