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「そうか」 「おう。そんで、お前も演劇部、入れよ」 「どうしてだよ」 「今はバイトしかしてないんだろ?意外と楽しいぞ。 みんないい人そうだし」 「いや、いい」 少し間をおいて、そう答えた。 俺はお前みたいに、本気で芝居がしたいと思ってないし、たぶん入っても楽しくない。 「そっか。あっ、そういえば、その演劇部に俺たちのこと知っていた人がいてさぁ。 変な子なんだけど、二年前、あの公園で朝飯食べていたこと知ってたんだよ」 「もしかして、望月綾って人?」 「なんだ。もう知ってるのかよ。驚くと思ったのに」 「今朝、驚いたよ」 「は?」
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