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予想通り、俺のことを望月綾に教えたのは、三上だった。 演劇部に入部した初日、むこうから話しかけられて仲良くなったみたいだ。 そのときに、冗談で、いまだに俺だけ公園行って朝飯食べてると言ったらしい。 「知らないところで、つまらないこと言いやがって」 「悪い、悪い」 まったく反省の色がみえない三上が、そう言って笑った。 まあ、これで謎はとりあえず解決した。 でも、俺の胸の中には、まだなにかがつっかえたままだった。 そのあと三上に、 「演劇部、頑張れよ」 と、一応言って別れた。
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