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ぎしぎしと鳴るベッドから起き上がると、手に持ったままの携帯がまたぶるぶる震え出した。 画面を見ると、大きく「三上」と表示されている。 「もしもしー」 「あっ、片桐、久しぶり。やっぱり起きてたか」 朝から調子のいい声で電話をかけてきた三上は、偶然、同じ大学に進学した小学校からの同級生。 小学校は全く遊ばなかったけど、中学校からクラスが一緒になって仲良くなった。 最近でも、たまにこうして連絡を取ったりしていた。 「おう。そりゃ、今日から学校だし」 「片桐は真面目だからな」 「真面目じゃないって。それで、朝からどうしたんだよ?」
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