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「なんですか?」 俺は目線を上下させて顔を確認した。 知らない顔だ。 「今日はあの公園行かないんですか?」 「公園?」 「大学手前の公園ですよ」 彼女が言った言葉の意味に気付き、ドキッとした。 大学入学当初。 講義に行く前に、三上とこのコンビニで朝食を買って、それを大学手前にある公園で食べていた。 毎日ではなかったけど、入学から半年ほどの間、当たり前のようにそうしていた。 今となっては、なぜそんな面倒なことを、早朝からしていたのかと、自分でも不思議に思う。
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