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「行かないです」 驚きのあまり、普通に答えてしまった。 「そっかぁ。三年の片桐君でしょ?」 「そうだけど、誰ですか?」 「私も同じ大学の望月綾。同じ三年」 一見、大学生には見えなかった。 「はぁ」 「宜しくね。じゃあ、また」 それだけ言って、望月綾はコンビニから出ていった。 ここ最近で一番おかしい出来事だった。 考えても全然見当がつかない。 特に、公園のことを知っている人がいたことが驚きだった。 そのことを知っているのは三上だけだから、あいつが話したのかもしれない。 そう思うと、一旦は落ちついた。 そして、後で三上に聞いてみようと心に決めて、何事もなかったように、コンビニを出て大学に向かった。
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