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狼と正直少年
無限に広がる大宇宙。その片隅に浮かぶ緑の地球。そしてそれに巻きつく、巨大な大蛇がいた。
「はははははっ!日向凱!これで貴様も終わりだっ!このヨルムンガンドの餌となるか、ミルと共に宇宙の藻屑となるがいい!」
大蛇のあまりの巨大さに気がつかなかったが、角の生えた青年と、その横に立つツインテールの少女、そして上半身裸に刺青、四枚の黒い翼を持つ男がいた。
「冗談じゃねぇ!俺たちはこんなとこで死ぬわけにはいかねんだよ!」
角の生えた青年が言った。
「ならばどうする?貴様らにもはや勝ち目はない!」
大蛇が言った。
「いや、あるぜ?」
四枚の翼を持つ男が、両手から眩い光を放った。光はみるみるうちに広がり、地球を覆ってしまった。
「凱、ミル、お前たちはこれから、何もかも忘れて、地球で平和に暮らすんだ!」
「待てアザエル!なにをするつもりだ!?」「じゃあな!」
角の生えた青年と少女は消えていった。
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