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彩「何日ぶりだろ?
分かんないけど、
また…お母さんが
行方不明なの。
どこにいるのか
知ってるでしょ?」
華倉「……。」
彩「??」
華倉「あのさぁ…」
な、なんだろ
急に
あらたまって…
華倉「その事で…
お前に
話があるんだケド…」
結婚…。
とうとう
そういう話を
する時が来たのか…
彩「…わかったよ。
今、どこにいるの??」
華倉「サクラ工場で
待ってる」
彩「サクラ…??」
聞いたことがある…
えっと…。
そうだ。
父さんが働いていた場所…。
彩「たしか、
あそこゎ
なくなったはず…。」
華倉「まだ廃墟として
残ってんだよ。
場所ゎ…分かるな?」
彩「え…
どうだろ…微妙かも…。」
工場って
いっても
小さな建物の
会社で
小さい時に
1度行ったことが
あるきり…。
彩「でも、
この近く
だったよね?
たぶん行けるかなぁ…」
華倉「頼む、
早く来てくれよ。」
携帯『ピッ』
あ、切れた…。
最後の一言、
なんか意味深…。
『頼む』??
華倉ゎ2年前
突然消えた母が
連れ帰った人だ。
苗字しか
知らない男。
歳ゎ24だとか
言ってたっけ。
電化製品を
珍しがり、
扱えない
変わった人。
華倉自身ゎ
結構好き。
一緒にいて
楽しいしノリもいい。
なにより
母のいない間の
唯一の
頼れる相手だからだ。
だけど…
母といる時の
華倉ゎ
なんかイヤ…。
母が新しい人と
これからの人生を
歩んでいく……。
私ゎ、
それを否定出来る
立場ぢゃない。
それがなんだか……
死んだ父にゎ
申し訳ないんだ。
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