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「待ってくれ!僕も、連れて行ってくれないか?」
「俺について来てどうする?俺は誰かと旅をする気はない。」
「
「そう言わないでくれ。僕にも神は語りかけてきたんだ。僕は、この星が危機に瀕しているのを知っていながら、見て見ぬ振りは出来ない。」
アークは天を仰いだ。
「最近雨が多いのは、水の守護竜が眠っているからだろう?このままだと、この島は水没してしまう。この島が水没し、大樹が枯れてしまえば、この星は、大樹からのエネルギーが無くなり、滅びてしまう。恐らく神様は、僕達にそうならないように、助けを求めていたんだ。だけど、僕はその期待に応えられなかった。だけど君は、神の力を授かった。だから僕は、君のサポートをしないといけないと思うんだ。」
「俺のサポートがしたいなら、連れと一緒に息子の世話でもしていてくれ。」
「それなら、ユリアに事情を話して頼んだよ。」
「それに、俺はこんな世界を護るために力を欲する訳じゃあない。俺は…。」
「それなら、君にはもう護るモノはないんじゃないか?君は全てを失ったんだろう?」
「うるさい!ついて来たけりゃ勝手について来ればいい!後悔することになるだけだと思うがな。」
「アーク…。」
そうして、二人は歩き出す。まだ見ぬ明日へ歩き出す。
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