1.ドSな罠

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「ちょ‥や、やだっ」 「ほら、暴れない!」 「アッ、やだ!やだってば!!」 「“やだ”じゃないでしょ!‥―ッほら、出来た!」 「うぅッ、やだって言ってるのに…。ひどいよ!お姉ちゃんなんか嫌いだ!!」 あたし、千秋薫(チアキカオル)(17)。 「そう?私は薫大好きだけど。‥ほら、泣かないの!せっかくの美少年顔が台無しじゃない」 こっちの多少強引な人は、姉の菜乃華(ナノカ)(18)。 「ひどい!またそうやって人のコンプレックスを…!!」 「う~ん‥薫は何が気に入らないのかな?私は薫の顔すごく好きだけど…。」 あたしのコンプレックス。 それは、誰も選ぶ権利をえられないこの生まれながらに授かった美少年顔。 友達が言うには、ショタと言う部類にも属するらしい。 「ほらほら!お姉ちゃんに髪整えてもらっていい感じになったじゃない!今日から新しい学校なんだから、早く着替えちゃいなさい!!」 こちらのアダルトビューティさんは家のママ(43)。 どっからどう見ても40を越えてるようには見えない。 むしろ、20後半か30前半と言われても、誰も疑う人はいない気がする! 「はい、これが新しい学校の制服よ!今度の学校の校長先生はパパの知り合いの方なんだから問題引き起こすんじゃないわよ」
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