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ちょっと! 聞いてるの!!?」
ビクン!!!!
母親が怒鳴り声をあげた次の瞬間、ルイスは意識を失った。
そしてガックリとうなだれ両膝をついて床に座わりこんでしまった。
「ルイス! そうやって気を引くのはやめなさい!!」
母親はそういうと、ルイスに歩み寄り、グイと腕を掴んだ。
その時、
ブン!
腕を掴まれたルイスは、首をうなだれたまま、捕まれた腕を振り払い、続けざまに
母親を突き飛ばした。
ルイスはゆっくりと顔をあげた。
「・・・・!」
そこにあったのは、恐ろしく凶暴な目つきをしたルイスの顔だった。
(!? ・・・・いつものルイスじゃない!)
「これはずいぶんと丈夫そうな花瓶だな」
「!」
ルイスはいつの間にかテーブルのうえにおいてあった花瓶を手にもっていた。
「な・・なにをする気?!」
母親の言葉には何も反応せず、花瓶を握りしめるルイスの口元がだんだん気味の悪い笑みを浮かべてきた。
「ちょ、ちょっとルイス!」
「・・・・・・」
ゴッ!
部屋に一瞬、大きな音が響き、床にはルイスが母のために作った贈り物の入った箱が転がった。
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